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『神龍の伝説』とはソフト化の際に付いた副題なのか?

前回の記事では『オラの悟飯をかえせッ!!』という劇場版タイトルの正当性ついて疑問を呈しました。同様にタイトル表記について紆余曲折ある『ドラゴンボール 神龍の伝説』についても同様に検証していきます。

Wikipediaの記事においては、当該作の題名について下記の通り記述されています。

『ドラゴンボール 神龍の伝説』(ドラゴンボール シェンロンのでんせつ)は、1986年12月20日に公開された『ドラゴンボール』の劇場版第1作。劇場公開時のタイトルは『ドラゴンボール』であり、サブタイトルはソフト化する際に付けられた。


確定事項のように断言されていますが、そもそも「ソフト化する際に付けられた」というのは正確な情報なのでしょうか。『オラの悟飯をかえせッ!!』での事例があっただけに鵜呑みにはできません。こちらの記述も前回同様に出展は明記されておらず、恐らくは『大全集』の6巻が典拠となっていると思われます。

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確かにWikipediaの記述とほぼ同様の事が書かれています。しかし『大全集』はあくまで集英社側の出版物ですし、東映動画のアニメシリーズについて語る上で一次資料ではありません。それに『オラの悟飯をかえせッ!!』という恐らくは誤認に基づいたタイトルを掲載していたり、信頼性において疑問符が付きます。実際に『神龍の伝説』とは「ビデオ版タイトル」なのでしょうか?実際の資料にあたって検証していきましょう。

まずは映画公開時のポスターです。こちらは『DRAGON BALL』のみの記載で『神龍の伝説』という副題は見当たりません。

dbm01poster.jpg

劇場で販売していたパンフレットも手に入れてみましたが、やはり『神龍の伝説』という表記はどこにも見当たりませんでした。劇場公開当時の正式タイトルが副題なしの『DRAGON BALL』であったことは揺るぎない事実のようです。

booklet01.jpg booklet02.jpg

では次に問題になるのがソフト化された際の題名なわけですが、最初に発売されたVHS(型番:TEM-047)のパッケージは以下のとおりです。

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ご覧のとおり、『神龍の伝説』という副題はこの時点でも付いていないんです。『オラの悟飯をかえせッ!!』の例とは違い、こちらはパッケージ裏面にも何も該当する文言は書かれていません。ではどこでこの副題が初めて現れるかというと、'96年発売の廉価版VHS(型番:VSTM-47)が初出となります。なおこの廉価版では文字通り値下げされたことに加えて、映像が上下トリミング無しのスタンダードサイズからビスタサイズのレターボックスに改められています。

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この後は各種DVDや、発売予定のBlu-ray BOXにおいても『神龍の伝説』と付けられるようになっています。つまり本作は廉価版VHSの発売を期に『DRAGON BALL 神龍の伝説』が正式タイトルになったと見て間違いなさそうです。

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前回の例では題名そのものが誤謬であった可能性の高い大全集6巻でしたが、今回の「ビデオ版タイトルです」「劇場公開時のタイトルは『ドラゴンボール』でした」という記述は偽りではなかったことが証明されました。しかし大全集6巻の発売は'95年であり、廉価版VHSはこの時点では発売されていません。ですから編集時点で何を根拠に「ビデオ版タイトルです」と記述したのかは依然謎ですが、結果論として誤ったことが書かれていないのは確かです。

対して、Wikipediaに書かれている「ソフト化する際に付けられた」という記述は、非常に細かい点ではありますが些か誤解を生むものであると言えます。再販も「ソフト化する際」だったことに違いはありませんが、この書き方では初回ビデオソフト化時点で付けられた副題であるように誤解される可能性があるので少々不適当でしょう。恐らくは大全集の記述から、ビデオ版には全て副題が付いていると当該箇所を追記した人は推測したのだと思われます。そして更にツッコむなら、ビデオソフト発売時にこの副題が「付けられた」というのは正しいのでしょうか?そもそも『神龍の伝説』という題はどこから来たものなのでしょうか?


そもそも作品そのものを観てみれば一発で判ることなのですが、劇中のオープニング映像には『神龍の伝説』という題名がバッチリ出てくるんです。つまり制作時点でこの副題は存在していたことになります。しかしメインタイトルと同時ではなく、ワンクッション置いて表示されるという何とも微妙な扱いです。タイトルの一部というよりは、TVシリーズの各話サブタイトルに近いような扱いといった感じでしょうか。

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他にも副題が当初より存在したことを裏付ける証拠があります。TVシリーズ本放送の第40話・41話において、次回予告に付随する形で映画の招待券プレゼント企画の案内が流されたのですが、こちらの映像で『神龍の伝説』と表示されています(ナレーションでは読み上げていません)。

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つまりは『神龍の伝説』という副題そのものは製作・公開当初より存在したものであり、廉価版VHS発売時に「正式タイトルの一部に昇格した」と言うのが一番正確であると私は考えています。各種媒体でいちいちここまで複雑な経緯を説明する必要性があるとは思いませんが、DBファンとしては頭の片隅には留めておくべき事柄でしょう。また、Wikipedia等の記述は「劇場公開時のタイトルは『ドラゴンボール』であり、『神龍の伝説』はビデオソフト版の副題である」といった感じの書き方が望ましいと思います。

Z1作目とはまた違った形で大変複雑な経緯を経ているこちらの副題ですが、どちらにせよそもそも公開時にハッキリとした副題を付けていなかったことが原因なわけで、こういった映画シリーズ初作における呼称の問題はドラゴンボールに限らず多くの作品に見られる現象です。『ルパン三世』の例などは有名ですね。些細な事だと思われる方も多いでしょうが、私はこういった見過ごされがちな細部に着目して今後も検証していきたいと思っています。


 ←無印劇場版3作が東映ビデオよりBlu-ray化されます。
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